生まれ変わるなら 生きているうちに
ある人にこんな質問をしたとします。それは、「生まれ変わるとしたらどんな生き物がいい?」
その人はしばらく考えてこう答えます。「やっぱり人間かな・・・」 生まれ変われるかどう
かは分かりませんが、性格が変わって別の人格に生まれ変わることもなかなか難しいと思いま
す。そして、他人を変えることもまた難しいです。しかし、世の中を見渡してみると考え方を
変えていくことは可能なのではないかと思うことがあります。
浄土真宗を開かれた親鸞さま(1173~1263)は、浄土和讃という詩の中に「浄土の樹々の林
を清らかな風がそよぐとき、本来ぶつかり合って共鳴するはずのない不協和音が自然に響きあ
い妙なる和音を奏でる」と、喜ばれています。
人間社会はまさしく不協和音の毎日。私たちの心にはお互いの違いを認め合うという「浄土の
はたらきという清らかな風」が時々吹かねばなりません。
参考文献 白川晴顕 著 浄土和讃を読む